こんにちは。名古屋市中区新栄にある、銭田治療院千種駅前のマッサージ師の繁本です。

10月の天候異変も過ぎ去り、朝晩すっかり冷え込んでまいりましたが皆様は如何お過ごしでしょうか?

さて、今回は無知の知についてお話させていただきます。
言葉は皆さん聞いたことがあるかもしれませんが、古代ギリシャの哲学者、ソクラテスが残した言葉であるといわれています。当時の知識人(ソフィスト)に対して、まず自己を知り、自身がそれ程物事を知らない(無知)者だということを知り、謙虚に自身の生き方を見つめていくという意味で、青年達の対話の中で強調されていたということです。

敷衍していえば、今おかれている前提は絶対的で、変えることが出来ないものと考え、それを前提に自身の生活・人生設計をしていることが多いと思われます。しかし翻ってそうした概念を持ってしまった原因まで遡及していくことによって、今まで見えてないものが見えてきて、知っていそうで知らなかったということを知ることがあると思います。

訪問マッサージでご自宅や施設に行き、施術をしている中でまったく意図していなかったことで、思わぬ効果が出て驚き歓喜することがしばしばあります。
また、施術をすること、すなわち手当て(まさに患者様の身体に手を当てる行為)することによって、身体状態が改善したり、会話することによって前向きに機能訓練等に取り組んでもらい、笑顔が増えていくこともよく目にします。

介護スタッフは一人の利用者にのみ対応しているわけではなく、業務も多岐にわたっているため、どうしても時間を取って一人の利用者と話し込む機会がなかなか得られないようです。

私達は施術中に時間をかけて会話することで、患者様もうちに溜め込んでいた思いを表出することができるせいか、思っても見なかった成果(例えば、ADLの改善に見通しが立たなかった患者様の改善が図れた等)に出くわすことが少なくありません。ご家族も喜んでくれ私達としても、仕事にやりがいを感じる1コマです。

こうした、「どうせそんなことは出来ないだろう、起きないだろう」といった世間の一般的な考え方に私達は支配されがちです。それって、ソクラテスの言う本当のことを知らないのであって、知らないという自覚がないということだと思いませんか?
日々、仕事をすることによってそうした思いを強くしています。

さて、11月も中旬に至って、乾燥気味でインフルエンザ等風邪を引き易い季節柄です。皆様どうぞ、健康に留意して益々頑張って下さいね!

銭田治療院では、訪問マッサージもおこなっております。お気軽にお問合せ下さい。よろしくお願い致します。