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膝疾患に対する保存療法(リハビリテーション)について | 銭田良博ブログ

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膝疾患に対する保存療法を行なう際、疼痛部位(圧痛点)を解剖学的に明確にすること、疼痛の原因がオーバーユース(使い過ぎ)か、ディスユース(廃用性)か、マルユース(誤使用)によるものかに分類して治療プログラムを組み立てることがポイントである。疼痛部位を解剖学的に明確にすることが必要であり、そのための触診技術は、該当組織の機能解剖学との関連の中で運動療法を考えることが大切である。膝蓋下脂肪体が原因の膝前面部痛(anterior knee pain; AKP)は、セルフケアの方法として膝蓋靭帯の両側から膝蓋下脂肪体を指でつまんでマッサージをするようアドバイスすることが多い。また、超音波エコーで深膝蓋下滑液包(膝蓋靭帯の腱付着部と膝蓋下脂肪体との境目)の癒着を観察し、癒着が確認できれば積極的に徒手による剥離操作を実施する。膝OAでは、grade3以下の症例に運動療法の適応があり、膝関節屈曲拘縮の改善に伴うligamentus stability(靭帯による安定化)と広筋群を狙った筋力訓練が極めて大切である。膝OA患者に意外に多いのが鵞足部の疼痛であり、特に薄筋腱に対するストレッチングと鵞足包周辺と腱との癒着改善は疼痛の緩和に有用である。関節に負担のかからない生活指導の方法やお風呂上がりの膝伸展運動の継続や膝蓋骨周囲の軟部組織に対する柔軟性改善を目的とするマッサージなどをセルフケアとしてアドバイスすることがポイントである。

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