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3/3(日)JNOSブロック合同研修会で蒲田和芳先生の特別講演を聞いて | 銭田良博ブログ

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一昨日の日本整形内科学研究会(JNOS)関東甲信越&東海北陸ブロック合同研修会では、広島国際大学総合リハビリテーション学部教授蒲田和芳先生が「骨盤帯痛に対する精密触診・アライメント修正・対症療法としての組織間リリース

(ISR)」というテーマで、特別講演をしてくださいました。

 

特別講演で表現されていた組織間リリースの要約と、私の感想を述べます。

 

 

蒲田先生が提唱している組織間リリース(ISR)は、アライメントを修正する治療と対症療法に大別されます。

リアライン治療においては、癒着を主体とする原因因子に対して組織間リリースを用いて解消させます。

それでも症状が寛解しない場合は、組織間リリースの技術を用いて精密に触診し、対症療法としてのISRを実施します。

この治療法の限界として、指先が届かない部位への対症療法ができない点が挙げられます。

 

精密触診と組織間リリース(ISR)の技術を目の当たりにして、私自身が今まで行っていた鍼(はり)治療と徒手療法に対する気づきとひらめきを与えてくれる、とても貴重な講演となりました。

 

まず、蒲田先生の治療と私の治療の共通点を述べます。

Fascia(ファシア)を対象とし、Fascia(ファシア)同士の組織の間を狙っている、ということです。

その徒手的治療を行うために、触診を重要視しています。指を面として、最小限の力でFascia(ファシア)に対する圧迫を加えます。

この、Fascia(ファシア)に対する圧迫を与える時に、浅層でも深層でも最小限の力で行うことについて、私は普段は何気に意識をせずにやっていたのですが、蒲田先生はそれを意識してなおかつ解剖学的に根拠を持って行っていらっしゃいました。

実際、蒲田先生に組織間リリース(ISR)を肩の部分でそれをやってもらったのですが、体感することでその意味がはっきりと理解できました。

 

蒲田先生の治療と私の治療の明らかな相違点は、私は深層のFascia(ファシア)の癒着を刺激するときは鍼(はり)を使用する、ということです。

逆に蒲田先生は、深層に対してもISRという徒手療法で治療効果を出されていることに、驚きと尊敬の念を抱きました。

その理論と実践方法を体感することができたので、私自身が今まで行っていたFascia(ファシア)リリース(徒手)を改良して、対象となる疾患と増やし急性痛から慢性痛までのコントロールしていきたいです。

それから、Fascia(ファシア)に対する超音波療法の考え方です。

ただ、この部分は私もまだ研究中なので、コメントは控えさせていただきます。

 

蒲田先生の講演から気づいたことは、セルフケア・生活指導をアライメント修正の観点からわかりやすく整理して行っていることです。

この点は、私も意識しておりましたが整理が不充分であると感じましたので、しっかり見直していきたいと考えております。

それから、蒲田先生は指を面とおっしゃっていましたが、その解説を聞いていたら鍼(はり)も面であることに気づきました。

私は今までは、鍼(はり)を点と言ってましたが、蒲田先生は精密触診とISRでFasciaの1本目を意識して捉える、とお話していたことから、

筋線維やFascia(ファシア)の6nm(ナノメートル;100万分の1mm)の世界を面で捉えようとしているので、0.2mmの鍼(はり)先も面と一緒であると思いました。

加えて、鍼(はり)刺激の仕方において、ISRを応用して行うことで置鍼(ちしん)に対して有効な方法があることを発見しました。

今まで私は、ほとんど置鍼をしたことがなかったのですが、広範囲または複数の痛みが全身にある場合、同時に行うととても効果的であることが考えられました。

加えて、刺さない鍼(はり)による効果も、ISRと同じ生理学的メカニズムである可能性が考えられました。

 

最後に蒲田先生、この度はとても素晴らしい特別講演とライブ治療をしてくださり、本当にありがとうございました。

今回のJNOSブロック合同研修会は、6割以上が医師、2割が理学療法士、2割が鍼灸師&柔道整復師でした。

また、東は東北、西は長崎からいらっしゃってました。

蒲田先生のお陰で、研修会に参加された皆様が、とても満足していらっしゃいました。

私も、蒲田先生のお陰で、上記に述べた様々なことに気づく貴重な機会となりました。

心より御礼申し上げます。

今後とも引き続き、何卒よろしくお願いいたします。

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